「食」へのこだわりを押し付けていた私たち夫婦がたどり着いた先は…

料理や子育てに関する発信をしているせいか、同じような立場の女性から相談を受けることが多いのだけれど、

 

よくあるのが、

「夫が添加物が大好きで、私とは意見が合わないんです」

とか

「夫がお菓子大好きで、やめて欲しくていつもケンカばかりです」

とか

かなり多いです(^_^;)

 

「味覚の違い」と、簡単に一言で済ませられる感じではなく、、、

 

 

世の中の多くの女性は、家庭の中でご飯づくりを担当することが多くて、わりといつも「食」に対するアンテナが立っている状態にあります

 

その前提があるから、

結婚

妊娠

出産

子育て

という流れの中で、「食とカラダの関係」というものに気づきやすい

 

だって、まったくの赤の他人と結婚して、毎日毎食 食事を共にする

 

たったそれだけで、1つや2つは

「あれあれ?」

「おやおや?」

っていう違和感や疑問が出てくるのですから。

 

「なんでコレにマヨネーズかけるの?」

「なんで朝はパンしか食べないの?」

「え?!なんでご飯だけ先に食べるの?」

とかね 笑

 

 

で、その違和感や疑問はだんだんとストレスになってくる…

 

「せめて一口食べてみてからマヨネーズかけてよ!!」

「あなたのためだけにパンを用意するのは面倒くさい!!」

「先にご飯だけを食べておきながら『おかずの味が濃い』とか言うな!!」

ってね 笑

 

 

日常の食事風景の中でもそれなりのストレスがあるのに、

「砂糖はカラダに悪影響を及ぼす」

やら

「マーガリンは食べない方がいい」

やら

「ご飯は後で食べた方がカラダに優しい」

やらの健康情報が入ってくると、余計にストレスが溜まってくる

 

 

 

私もかつてありました、そんな時が…汗

 

 

買い物好きの夫が食材だけじゃなく、調味料とかも買ってきてくれていて、、、

 

でも、私は

「瓶入りのお醤油が使いたい!!」

「ペットボトルの油はいらない!!」

「シンプルな材料のみりんが使いたい!!」

って、それしか頭になくて、、、

 

 

世の中 うまくできていて、自分の状態って他人を通して見えるんですよね

 

 

「なんでそんなに頑固なの?!」

「人の気持ちなんて全然考えてないんやから!!」

「イヤって言ってるのがなんでわからんの?!」

 

これすべて私自身にも言えることだったんです

「お前がな」って。

 

 

私の頭の中では、理想の状態というものがあって、それを基準に判断してたから、

「コレじゃないとダメだ!」

「こうしないといけない!」

と、いつも思ってました

 

瓶入りのお醤油じゃないとダメだ!

油は遮光瓶が一番!

いろいろ入っているみりんはダメ!

って。

 

だから、それとは正反対のことをしてる夫にいつも腹を立てていたのです

 

 

その時に思いました、

「あぁ…  食って宗教だな…」

と。

 

 

そう思ったときに、家の中の雰囲気がものすごく悪くなってることに気づいたのです

 

ふと見ると、なんだか夫は疲れた顔をしていると感じ、、、

 

 

『あぁ…  戦争ってこの延長線上にあるんやわ』

と思いました。

 

 

世界をつくっているのも、

社会をつくっているのも、

元はと言えば、家庭です

 

「たった1つの家庭がこんなに険悪ムードなのに、世の中が平和になるなんてできないよね…」

と感じました

 

 

 

『正義の反対は悪』

ではなく、

 

『正義の反対は、また別の正義』

ということが、身をもって体験して理解できた瞬間でもありました

 

 

私の中に、ハッキリと強い「正解」を持ち続ける以上、夫も同じように別のハッキリと強い「正解」を持ち続けるだろうと思ったのです

 

 

それまでの数ヶ月間、きっと私はいつも眉間にシワが寄っていたはず

いつも険しい顔をしていたはず

いつも厳しい言葉を使っていたはず

いつも素っ気ない態度をとっていたはず

いつも愛情のカケラも感じない接し方をしていたはず

 

 

「このところずっと優しくなくてごめんね…」

と夫に謝ると、

「うん、ええよ」

と私を許してくれました

 

いつも険しくて厳しくてトゲトゲしくて可愛げのなかった私を。

 

しばらく涙が止まりませんでした

 

 

 

それからは、少しずつ夫が買ってきてくれた調味料たちも使うようになったのですが、そうすると、

「今までの私のあのこだわりたちはなんだったんだ?!」

というくらい、ペットボトルの調味料を使うことに対抗がなくなりました

 

 

「ま、いっか♪」と思えるようになったのです

瓶入りのものも平行して使っていたのもたしかなのですが。

 

 

 

不思議なことに、今までは瓶入りの調味料を使っていると必ずと言っていいほどグチグチ言ってた夫が、何も言わなくなりました

 

「こっち(ペットボトル)も、もったいないから時々使ってや〜」

と言うくらい

 

 

 

自分の状態は、相手を通して見えてくる

 

まさにこの一言に尽きます

 

 

 

今では、夫が調味料を買ってくることはありません

 

調味料の買い物を私に任せてくれたからです

 

 

 

私も夫も頑固者

約6〜7年くらいの時間をかけなければ、「譲りあい」というものを理解し、実践できなかったのだろうと今は思っています

 

 

 

先日、ある方が

『夫婦は7年目から本物になる』

とおっしゃっていました

 

 

我々夫婦は今年で8年目

 

これからどんな本物の姿になっていくのか楽しみにしています