私が料理のレシピ本をつくるなら…

私は、2年ほど前から「食」に関する講座やイベントをしています

 

 

 

やっていくうちに、世の女性たちが料理に対してかなりの壁を感じていることを知りました

 

 

それから、なるべく簡単に、なるべく洗い物も少なくつくれるものを…  と、家族につくるご飯で実践しながら、できあがったレシピをfacebookのあるグループで時々シェアしていました

 

 

そのグループは、カラダがしんどい人向けの料理グループのようなもので、なるべく簡単に美味しく食べられるものを紹介するグループでした

 

 

 

 

だから、自分史上最高に簡単な料理たちをあげていたのですが、どれをチョイスしても

「それはハードルが高すぎる」

と、グループメンバーのお一人からコメントをもらったのです

 

 

 

かなりショックでした

 

いや、ショックというより辛かった

 

 

やってもやっても

「それは難しい。もっと簡単じゃないと」

と言われてしまうから。

 

 

 

「これ以上、どう簡単にすればいいの?!もう…私にはわからない」

と、今思えば半分…  いや、ほとんどスネていたような状態だったし、わからなくて悔しくて泣いた日もありました

 

 

同時に、

「これくらいみんなつくれるでしょう?!」

と、少しやり場のない怒りも覚えていたほど。

 

 

 

 

 

でも、ある日、その方から非常にショッキングなお話を聞いたのです

 

 

世の中には、

水の音がイライラするとか
手が濡れることがたまらなく許せないとか
換気扇の音が怖いとか
お肉や魚が触れないとか
水が飛び散る音がイヤとか

噛むのが辛いとか
普通のフライパンも重たいとか
包丁ですら腕がだるくなるとか
洗いやすく分解できるキッチンバサミだと混乱してしまうとか
片付けしなきゃいけないことを考えただけでも涙が出るほど辛いとか

 

 

そういう人がいることを。

 

 

 

私にとってそのお話は衝撃すぎました

 

 

まさか…

ウソでしょ?!

そんな人がいるの?!と。

 

 

私の中での「常識」や「当たり前」が打ち砕かれた瞬間でした

 

 

でも、まぎれもない事実だったのです

 

 

 

 

元気な人ならなんてことないようなことでも、

辛くて、

しんどくて、

泣けるほどイヤで、

たまらなく許せなくて、

どうしようもなくイライラしてしまう

そんな日々を過ごしている人がいる

 

 

 

誰にというわけでもなく、とにかく謝りたかった

 

 

何も知らなくてごめんなさい

 

「これくらいできるでしょ?!」

「できて当たり前!!」

って思ってごめんなさい

 

って、心の中で謝りながら涙が止まらなかった

 

 

今でも、つくりたくてもつくれない人たちの話をするだけで泣けてくる

 

だから、本当は、この記事の内容は動画を撮ってyoutubeにあげたかったのだけど、泣いて泣いて話にならないだろうからブログにしました

 

まぁ、それはいいとして。

 

 

 

 

私はその話を聴いて、散々泣いて、心で詫びて、自分を改めて…

 

そして、ふと

「これが私の使命なのか!」

と感じました

 

 

 

その瞬間、不思議なことに涙は止まっていた

 

 

 

今、このタイミングで私にこの話がきた

 

今まで知り得なかった人たちの存在を、今 私は知ってしまった

 

 

…ということは、私がやるべきことはそれなのか!

 

と思いました

 

 

 

そう思った数日後、私のオンライン講座に、

毎朝 子どもさんのお弁当のおかずにたった一品つくるのが精一杯で、つくったらすぐに寝込んで、寝ながら見送ってる

という方が参加されました

 

 

 

やっぱり、私の気持ちはそういう人たちに向けるときが来たんだ!

と、再確認しました

 

 

 

 

包丁が持てない人

刃物に怯える人

手を濡らしたくない人

生ものに触れない人

キッチンに3分以上 立っていられない人

噛めない人

 

そういう人にいかに食べてもらうか?

 

 

そういう人でも無理なくつくれるものを提案することが、今後の私の最大の課題だということに目覚めたのです

 

 

 

 

 

巷に溢れる栄養情報

食の安全性を問う情報

それらのすべては、元気な人向けのものです

 

 

 

それよりも、もっともっと手前の人がいる

 

 

 

その人たちを元気にする情報で、良質なものは残念ながら今のところ見当たらない

 

 

 

世に溢れる「手抜きレシピ」は、そもそも元気な人が楽をするためのレシピで、毎日毎日這うように過ごしている人が手にしやすいレシピではない

 

 

 

だから、やっぱり私がやるしかないのです

 

 

 

 

毎食コンビニにお弁当を買いに行けるくらいの元気がある人はいいのです

 

パンケーキのお店に1時間も並べる女子はいいのです

 

大盛りのうどんを激しく音を立てながら食べられる男子もいいのです

 

 

 

私が見ている先には、それすらできない人がいる

 

 

 

 

 

おかげさまで、周りの元気なママたちからはレシピ本の出版の要望が多いのだけど、

 

 

上記のような人たちをいかに元気にするか?

 

いかに歩けるようにするか?

 

いかにつくれるようにするか?

 

 

私がレシピ本を出すとしたら、まずそこからだと思っています

 

 

 

今の私ではまだまだ力不足

 

もっともっとレシピをそぎ落として、

もっともっと壁を崩して、

もっともっと常識を取り除いて、、、

 

私にはまだまだやることが山積みです

 

 

でも、いつか必ず形にします