子どもの不調に対する『デトックス』への違和感
私は、『出産はデトックス』という言葉がキライです。
実のところ、これを口にする人がどういう意味で使っているのか真相はわかりませんが、
私がキライなのは、子どもの不調を簡単に『親のデトックス』と結びつけてしまう場合のことです。
なぜかというと、
出産は、デトックスのためにするものではないから。
赤ちゃんは、お母さんにデトックスしてもらいたくてやってきたわけじゃないから。
そういうつもりで生まれた言葉じゃなければ、余計に使うべきではないと思っています。
よく、赤ちゃんは母親を選んできていると言われます。
それは私もそう感じるときがたくさんあります。
でも、人が1人、この世に生まれてくる目的は、『母親のデトックス』という、そんなに単純で、かつ短絡的なことだとは思いがたいのです。
いや、本当はどうかわかりませんけど。
もしかしたら、
ボクはお母さんのカラダに溜まってる毒素を出してあげたくて、このお母さんの子になるって決めたんだ
と言う子どももいるかもしれない。
だとしても、親として、大人としては、その子の可能性はもっと他にあるはずだと思いたいし、何年も何十年もかけて自分の人生を楽しく充実したものにして欲しいと願うはず。
子どもの湿疹も、
発熱も、
アトピーも、
下痢も、
「これはお母さんのデトックスのためだよ」
と言える人がいるとするなら、それはその子本人だけです。
その子が自分の使命として言うならまだわかります。
「デトックスしてくれたのね、ありがとう」
という言葉も、子ども本人から言われて初めて言える言葉です。
でも、子どもの不調のいろいろを見て、
「お母さんの悪いものを出してくれてるのね」
「私に不必要なものを出してくれてるのね」
なんて言う人がいるなら、なんと失礼なことだと思います。
なんで?
なんでそんなしんどいことを子どもにさせるの?
なんでそうならないようにしなかったの?
人を1人産み育てるって、そんなに甘いことではないんですよ。
子どもの状態を気に病んでいるお母さんを慰めるために使われている言葉なのかもしれないけど、それがこの言葉なのはやっぱり悲しいです。
子どもが欲しいからって、口にするものも生活習慣も栄養状態も肝機能や腸内環境諸々 整えて、ストレスコントロールもやって…
本当にいろいろいろいろやり尽くしてようやく授かった子でも、湿疹や発熱などの不調が出てくる場合もあるでしょう。
すべてが親の不摂生の結果だとは思っていません。
でもね、
『出産はデトックス』
って言葉を使うことで、親が真剣に見つめて考えていかなきゃいけない大切な部分を見ないようにしてる気がしてならないんです。
本当は見たくないもの・受け入れたくないものに蓋をするべく美化したような言葉…
赤ちゃんの不調の根本をうやむやにしてしまうような言葉…
非常に歪んだ見方かもしれません。
偏った考えかもしれません。
だけど、どんな不調も、『デトックス』と言ってしまえば根本的解決には遠のいてしまいます。
見ると辛いのはわかります。
考えると苦しいのはわかります。
だとしても、赤ちゃんに不調が出ているのは現実で、それをなんとかしないといけないのは親の役目です。
それを『デトックス』という言葉でまとめてしまっていいの?
って思うんです。
もし、周りの大人や医療従事者がこれを言ってるなら、本気で「子どもをバカにするな」と言いたい。
「人は何のために生まれてきてると思っているんだ」
「人の命を、人のカラダを何だと思っているんだ」と。
悩んでいる母親を慰めてはいけないと言ってるわけではないんです。
でも、
他に言うことはないの?
と思う。
もっと現実的なことは言えませんか?
それ聞いた母親の顔がパーッと晴れるような、
「それ、やってみる!」と背筋が伸びるような、
そんな言葉はないですか?
どんなに具体的なアドバイスしても、最後の最後に
「まぁね、『出産はデトックス』って言うから」
と言われると、それまでのアドバイスが一瞬にして意味をなさなくなる。
一気にぼんやりさせてしまう。
赤ちゃんがお腹の中にいる時は、誰にも様子がわかりません。
本当に健やかな気持ちで入っているのか?
時々苦しいときがあるのか?
違和感なく過ごせているのか?
どのお母さんも、お腹の赤ちゃんはきっとすくすく育っているはず…と信じたいもの。
でも、すべては、赤ちゃんが外に出てきてからしかわかりません。
そして、私たち親が子どもの不調に対してアタフタするのも、ほとんどは外に出てきてからのことです。
だけど、生まれてすぐの不調も、数ヶ月後の不調も、どこかに必ず原因があるわけで、
それがもしかしたら、お腹の中にいるときからのことかもしれない。
もちろん、そうじゃないかもしれない。
無駄に親に原因をつくる必要もないけれど、1人の人をお腹の中で育て、この世に誕生させ、すくすくと育って欲しいと願うなら、できることは尽きないはずです。
母乳で育てている人の子どもに不調が起きたときも
「お母さんの悪いものが出ていってる」
と言う人もいますが、それだけで終わらせられることなのでしょうか?
本当の原因がどこにあるのか理解しているのでしょうか?
把握しようとしているのでしょうか?
日頃から親がデトックスできるカラダにしていれば、子どものカラダを使ってやらずに済むわけです。
臓器もまだまともに働いていない、小さな小さなカラダにさせることではない。
これからどんどん栄養を必要として、その栄養を使って数年で何倍ものカラダになろうとしている小さな命にさせることではないですよ。
そんな酷なことを良しとするような言葉も口にして欲しくない。
子どもの不調に真剣に向き合ってたら、そんな言葉は出ないはずなんです。
毎日毎日 朝から晩まで必死に考えて、「これやるといいよ」と聞いたものは片っ端からやって、
自分も立派な睡眠不足なのに、子どもの睡眠不足を心配し…
「私がもっとこうしてたら…」
「もっと早くにこうしてたら…」
自分の過去を反省するお母さんはたくさんいます。
自分の過去の記憶を塗り替えるがごとく、自分のカラダを見直し、食べるものも使うものも改善しているお母さんをたくさん知ってます。
みんな必死です。
それが人を産み育てるチカラであり、責任なんです。
今わが子に不調が起きている。
なんとかしてあげたい!
できることなら代わってあげたい!
みんなその気持ちでいっぱいです。
「デトックスしてくれてるのね。ありがとう」
なんて呑気なことは言ってられません。
子どもの不調に本当に真剣になるなら。
ただでさえ成長に必要な栄養を、炎症の修復にまわすなら、成長に必要な栄養はどうしますか?
最善の方法は、子どものカラダを炎症の起きないカラダにすることじゃないですか?
それなら、子どもを授かる前に、自分のチカラでデトックスできる親のカラダが必要なんじゃないですか?
親のカラダは、おじいちゃんおばあちゃんの健康状態が大いに関係してきます。
それが『子ども』という一つの結果となって現れてくるのです。
今の子どもたちの状態は、これまでの大人たちの結果です。
改善の余地があるなら、『デトックス』なんてぼんやりとした言葉を使わずに、もっと真剣に、より具体的に考えるべきです。
子どもを、大人のデトックスの道具にして欲しくない。
溜まっているものがあるなら、それは自分でなんとかしてください。
『カラダを整えてから子どもを迎える』
このことがまだまだ知られていない現実があります。
人間の不調の影には、栄養欠損があることもまだまだ知られていません。
今の自分のカラダの状態は、すべて栄養がつくりあげているわけではないけど、今のカラダをつくっている大きな一つの要素であることは間違いありません。
でも、その辺の情報が、国や、世のお母さんたちが助けを求めて向かう医療機関には届いていない。
ならば、個人が賢くなるしかありません。
もっと知りましょう!
賢くなりましょう!
賢い人を増やしましょう!
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