2人目を諦めて思うこといろいろ。

突然ですが。

 

わたくし、娘に使っていた哺乳瓶を先日 処分いたしました。

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もう3〜4年前から使わずに保管していたものです。

 

 

 

この哺乳瓶

私の中では、「もう一人できた時に」という願いを深く深く込めていたものだったんです。

 

 

 

 

私は3人兄弟

 

若い時には、子どもは最低でも3人は欲しいと思っていました。

 

 

 

そりゃ、ケンカもしたし、辛いことも悲しいこともあったし、未だに引きずっているトラウマだってありますが、この歳になって

親が病気や入院することになった時、

従兄弟が亡くなった時、

親戚が亡くなった時、

親の還暦祝いの時、、、

いろんな場面で助けられたのはやっぱり姉と弟がいたからだし、

 

幼い頃、勉強せずに怒られてばっかりだった時に、

「お母さん、うちは上も下も頭がいい。大人の言うこともよく聞く。だから私一人落ちこぼれてもうちの家は潰れたりしないから大丈夫!!」

と自信満々に生意気なことを言えたのも姉と弟がいてくれたからこそ。

 

3人のうち、一人だけ遠く離れたところに住んでいても、さほど親のことを心配せずに暮らしていけるのも、姉と弟が親のそばで暮らしてくれているからです。

 

 

 

だから、娘にも妹か弟をつくってあげたい。

 

 

そういう思いがとても強くて、ずっと持ち続けていました。

 

 

 

この2年くらいはもっぱら娘のおもちゃになっていたわけですが、5歳児がいつでも持ち出せるほど手近な場所に置いておいたのです。

 

 

本当にいつでも目につく場所に。

 

 

 

もうそのこと自体が、私の中での2人目への執着心の現れだと今なら思います。

 

 

 

 

捨てようと思ったきっかけは、まぁいろいろありますが、ザックリ言うと、

 

もうつくることはないだろうな・・・

 

と思ったから。

 

 

 

「もうできないだろうな・・・」と思ったのも確かです。

 

 

 

 

 

息子一人しか育てなかった義母には、

「何が何でも2人目をつくって!!」

と娘が生後2か月の時に言われ、さすがの私もその時は

「ちょっと待ってよ… この前産んだところやねんから、しばらく休ませてくれへん?」

と思わず言いましたが、それからもちょくちょく2人目の話をしてきました。

 

 

それほど待ち望んでいたということでしょう。

 

その裏側には、

「自分が1人しか産めなかった」

「息子に兄弟をつくってあげられなかった」

という申し訳なさもあったはずです。

 

 

 

 

私の両親は、何も言いません。

 

でも、わからずやでいい加減で親の言うことを一切聞こうとしない私が「結婚する」と電話した時、両親とも泣いて喜んだそうです。

 

 

娘を産んで退院するその日から2週間ほど家事の手伝いに来てくれていた母は、最後の最後に涙が溢れ出て、泣きながら帰って行きました。

 

小さな子を抱えた娘を、たった2週間で放っていかなければいけないことが辛くて悔しかったのだと思います。

 

玄関から後ろ姿を見えなくなるまでずっと見送っていましたが、ただの一度も振り返ることなく去っていった母の背中を見ていると、断腸の思いで父の元に戻ろうとしていることを察することができました。

 

 

2人目を望んでいないはずがありません。

 

 

 

 

 

娘とて、

「私に弟か妹ができたら、ミルクをあげて、オムツを替えて、ねんねさせて… 忙しくなるな〜」とか、

「もう一回お父さんと結婚したらまた赤ちゃんができるね!」とか、

「赤ちゃんができたら、お母さんのお腹はどれくらい大きくなるの?」とか言ってきます。

 

 

今までは「いつか赤ちゃんが来るかもしれんね」とか、「お母さんももう一回赤ちゃんを産みたいわ〜」と話していました。

 

 

 

 

 

実は、この哺乳瓶がなければ、娘の発育に問題が起きていました。

 

…と書くと少し大げさですが、私は片方が陥没乳頭なのです。

 

 

 

 

世のお母さんたちを悩ませるおっぱいトラブルには、

・母乳が出ない

乳腺炎

が主流のようですが、私の場合は、そもそも赤ちゃんがおっぱいを咥えられないという問題。

 

 

 

改善のために手術もできるそうですが、娘の授乳が始まるまではさほど問題視していませんでした。

 

 

 

でも、実際に咥えられない。

 

 

飲めない娘はひたすら泣く。

 

 

病院でいろんな補正器を試してみたけど全部ダメ…

 

 

看護師さん2人がかりでいろいろやってもダメ…

 

 

そのうち意地になった看護師さんは力ずく。。。

 

 

母娘ともに本当に辛くって。。。

 

 

 

結果、母乳と人工乳を半分ずつに決めました。

 

 

 

人工乳の選択をしていなければ、ただ盲目に完母の道しか見えていなければ、娘の発育は望めませんでした。

 

 

 

 

そんな思い入れのある哺乳瓶。

 

 

 

これがあると、いつか2人目がくるかもしれないと思いたかったのかもしれません。

 

 

 

いわば、頼みの綱。

 

 

 

 

でも、いつまでもそこにしがみつくことで失っていく大切なこともあるかもしれないと思ったのです。

 

 

「いい加減、現実を見なさいよ」と自分に言い聞かせる感覚。

 

 

「今まで望んでもやってこなかったのだから、もういいよね… よくがんばったよね…」と自分を労う感覚もありました。

 

 

 

 

 

『諦める』という言葉からはとてもマイナスなイメージが浮かびがちですが、現実を見ずして前に進むことなんてできないわけで。

 

 

腹をくくる

覚悟する

決心する

そんな感覚に近いです。

 

 

 

 

 

「子ども1人いるから十分でしょう」という声もあるかもしれませんが、

子どもがいないなら子どもを望み、女だけなら男を望み、男だけなら女を望み、未婚なら結婚を望み、彼氏・彼女がいなければそれを望み、孫がいなければ孫を望み…

 

自分が手にしていないものを手に入れた人たちを羨む気持ちはみんな一緒で、一つ一つの欲は同じものかな…と思うのです。

 

 

反対にいうと、

子どもが欲しくてもできずにいる人がする覚悟と、

女の子が欲しくてもできずにいる人がする覚悟と、

2人目が欲しくてもできずにいる人がする覚悟は、

本人たちの中ではそんなに大差ないような気がするんです。

 

 

みんなそれぞれに思いっきり辛くて悔しくて悲しい。

 

 

そこに差はないってこと。

 

 

 

 

希望を持つのはいいことだけど、そこに囚われて今あるものを大切に思えなくなるのは悲しすぎる。

 

 

 

人の幸せはいつも自分の中にしかなくて、彼氏がいるからとか、結婚しているからとか、子どもがいるから、孫がいるから、何人いるからとか、どんな服を着ているからとか、何を持っているからとかそんなのは本当に関係なくて。

 

 

そう考えると、ことあるごとに「子どもが産みたいのに産めない人だっているんだから」とかいう意見は本当に薄っぺらいというか、人を見た目でしか判断していない中身のない意見というか、当事者の真意を無視しているとしか思えず。

 

 

 

自分にないものを手に入れることが豊かさにつながると思っているなら、いつまで経っても豊かな気持ちにはなれない。

 

 

 

だから、私は娘にありったけの愛情を注いでいこうと思っています。

 

 

 

 

それでも弟や妹をせがまれるかもしれないけど、娘に本当に兄弟をつくってあげたいという気持ちが強いのなら、条件はいろいろあるようだし、そう簡単には実現できないだろうけど、里親制度を取り入れることだってできるし、もしかしたらペットを飼うことで本人は満足するかもしれないし。

 

 

 

…とか言いながら、来年には人工授精とかやってるかもしれないのでわかりませんが。(私の場合それはないかな…)

 

 

 

 

 

なんか、たかだか哺乳瓶を捨てたくらいで…とお思いの方もいらっしゃるでしょうが、何かを手放せば何かが得られるのは自然の法則なので、もし今、何かにしがみついてガチガチになっている人がいるなら、一度その手を緩めてみるのもいいかもしれませんよ。

 

という提案も兼ねてみました。

 

 

 

いろんなものをズルズル引きずりながらも2人目を産まない選択をした私のこの一年がどうなっていくのか?

 

 

自分でも楽しみにしています。

 

 

 

 

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