ど貧血経験者だからこそ言える、「つくって食べる」意義

先週、ふと、昔 ど貧血になった時のことを思い出していました。

 

 

年は19〜20歳頃。

 

やり甲斐を感じていた仕事が楽しくて楽しくて、疲れもカラダのだるさも「過労」だと思っていたあの頃。

 

 

通勤に自転車を使うも、常に追い風に吹かれているような気がして、こいでもこいでも前に進まず、

自転車通勤が困難になって電車通勤をしても、階段がしんどい。

 

たったの2段上がっただけでも息切れが激しく、足が上がらない。

 

それでも「過労」だと思っていたあの頃。

 

 

いつの頃からか氷を美味しく感じるようになって、仕事中でも隙を見てガリガリ噛んでいた。

 

あのガリガリという骨に伝わる強い衝撃がとても心地よくて噛んでいたとも言える。

 

冷たいものが欲しくなるのが典型的な貧血の症状だとも知らず、毎日毎日氷を噛んでたあの頃。

 

 

 

私の食生活は荒んでいた。

 

 

 

朝は食べたとしても菓子パンだけ。

食べない日も多かった。

 

お昼は近くのお店でラーメンを食べたり、コンビニのおにぎりとざるそばとか。

 

夜は同僚と飲みに行き、朝はギリギリまで寝て出勤する(だから朝食抜き)

 

飲みに行った先で食べるものも、お造りとサラダとだし巻きくらい。

 

 

お肉なんて食べてたかなぁ…

きっと食べられなかったんだろうなぁ…

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コンビニのサラダに入っているスライスのゆで卵2枚ほどでも「卵を食べた」と思っていたし、

ラーメンに乗っているペラペラのチャーシュー2〜3枚で「お肉を食べた」と思っていたし、

カップ麺の野菜でも「野菜を食べた」と思っていた。

 

 

 

ワンルームには珍しい2口コンロがついている部屋に住んでいたのに、自炊するのは休みの日だけ。

 

それも、朝は相変わらず寝ていて朝食をつくるなんてしなかった。

 

なにせ、「過労」だと思っていたから、寝てりゃ快復すると信じきっていた。

 

 

休みの日の昼食は、コンビニのパスタとインスタントのわかめスープくらい。

 

これまた、パスタの飾りでしかない数枚のベーコンや、ミートソースに入っているお肉で「お肉を食べた」とカウントしていた。

 

 

かろうじて夜には何か作ってたかな?

 

でも、翌日からはまた出勤でつくる暇もない(と思っていた)から食材を買うことをしてなかったような気がする。

 

家には昆布も煮干しも鰹節もあったのに。

 

 

 

お酒もタバコもやめなかった。

 

 

 

あ…

タバコを不味く感じたときは体調が悪いとき

って思ってたな。

 

でも、2〜3日して吸ってみて美味しく感じたらまた吸いだす。

 

 

 

 

本当にひどい状態でした。

 

 

 

ある日、勤務先の社長から

「明日は絶対に病院に行け!何ともなかったら『良かったな』で済むだけやから」

とキツく言われ、ずっと過労だと思っていた私はしぶしぶ翌日病院へ。

 

 

すると、採血の結果を見た医師から「即入院」と言われて唖然…

 

 

「困ります!今から仕事なんです!」

と言うと、

「死ぬ気ですか?あなた、今まではなんとか倒れずにきたから自覚がないかもしれないけど、次に倒れたら確実に死にますよ!!」

と、温和そうな医師から激怒された。

 

 

 

当時のヘモグロビン値は3.7。

 

3以下になると死ぬんですよ!

と言われた。

 

 

 

タイミング悪く満床だったので自宅療養を言われたけど、

「倒れたらいけないから、家事もダメ!お風呂もダメ!トイレも誰かに付き添ってもらいなさい」

と言われて初めて自分のカラダの状態を理解した。(貧血の人は肝心なことが頭に入ってこないという典型…)

 

 

 

すぐに実家に電話をし、翌日には母が来てくれ、レバーやほうれん草やひじきを使ったご飯をせっせと食べさせてくれた。

 

 

 

 

私は完全なるセルフネグレクト(セルフネグレクトとは - コトバンク)だった。

 

 

 

そんな私が、今は料理講師をしている。

 

 

あの時の自分に伝えるがごとく、

「ご飯はなるべく簡単に、美味しく、栄養満点が一番!」

って。

 

 

 

「お出汁は栄養の吸収もいいからね!手軽に引きましょう!」

「この5つの調味料さえあれば、チャチャッと片手間に美味しいご飯ができるから!」

「お肉にはタンパク質だけじゃなく、ビタミンやミネラルも豊富だからね!」

「あれこれしなくても十分に美味しいものができるから!」

って。

 

 

 

あんな食生活をしていたから言える。

誰よりも偉そうに言える。

…そう思っています。

 

 

 

 

コンビニからお湯の入ったカップ麺を持って出てくる若者に、

朝の電車でお菓子を食べてる若者に、

歩きながら菓子パンを食べてる若者に、私は思う。

 

 

 

頼むから、ご飯を食べてね。

ちょっとでもいいから、自分でつくってね。

と。

 

 

 

 

若い時は動けるもん。

少々食べなくてもアドレナリンで動けるもん。

なんとかなるもん。

 

私がそうだったから。

 

 

 

その結果、私はど貧血になった。

 

だから言いたい。

 

 

 

動けるうちにつくって食べて!

動けるうちにつくれるようになって!

って。

 

 

 

 

たとえ一人で暮らしていても、時間がなくても、下手でも、つくれる美味しいご飯があります。

 

 

大丈夫。

私が教えます。

 

 

 

 

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